2016年6月30日木曜日

獣医師国家試験 予備校


東京メディカルスクール 代表の岡田です。
当スクールが運営する獣医師国家試験対策予備校
獣医師国試対策アカデミーの塾長 高橋先生(獣医師)より
メールマガジンの記念すべき第1弾が届きました!!

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こんにちは! 
獣医国試対策アカデミー 
塾長の高橋です。

定期試験・CBT・獣医師国家試験対策無料メールマガジン


記念すべき第1回目!!
不定期に発信させていただきますが、
皆さんのお役に立てるよう精神誠意頑張りますのでよろしくお願いします。

1.吸入麻酔薬とその性状について誤っているのはどれか。1つ選べ。(薬理学)

a エーテルは、可燃性で爆発を起こす危険があり、今日ではほとんど使用されていない。
ハロタンと比べて、麻酔の導入はかなり遅く、効力も弱いが、骨格筋弛緩作用は強い。
b ハロタンは、不整脈誘発作用があり、カテコールアミン感受性を上げるので、同時投与は避ける。
麻酔が深いと呼吸を抑制する。
特に馬で肝障害の発症率が高く、豚では遺伝的にハロタンによって悪性高熱症を発症するものがある。
c イソフルランは、ハロタンと類似しているが、肝毒性や腎毒性はなく、ハロタンよりも導入、覚醒が速く、
安全性も高い。
d セボフルランは、イソフルランと類似しているが、イソフルランより麻酔導入・覚醒が速い。
e 笑気(亜酸化窒素)は不燃性であり、局所刺激性もなく安全かつ麻酔作用も強い。

解答:e

解説:吸入麻酔薬の作用機序を理解し、
代表的な薬の特徴、臨床応用、動物種差を説明できるよう勉強しましょう!

eの笑気は麻酔作用が弱いため、単独では使用されないが正解です。
吸入麻酔薬は揮発性麻酔薬(エーテル、ハロタン、イソフルラン、セボフルランなど)
ガス麻酔薬(笑気(亜酸化窒素))に大別されます。
吸入麻酔薬の麻酔作用の効力は最小肺胞濃度(MAC)で比較し、
MACとは吸入麻酔薬が50%の動物を不動化させるときの
1気圧における肺胞内濃度に相当します。

また、吸入麻酔薬の中枢神経系に対する抑制作用を決定する
因子として、肺→血液→中枢神経への薬の移行が重要です。
肺胞から肺循環血液への移行は血液/ガス分配係数で規定され、
血液から中枢神経組織への移行は脂質/ガス分配係数で規定されます。

一般に血液/ガス分配係数が大きいと、導入・覚醒に時間を要し、
脂質/ガス分配係数が大きいと効力が強くります。
その他の因子として、吸入ガス中の麻酔薬の濃度、
肺のガス交換速度、血液からの消失速度などがあります。

2.微生物学の歴史に重要な足跡を残したPasteur
の業績として正しいものをすべて選べ。(微生物学)

a 生物自然発生説の否定
b 低温殺菌法の発見
c 生ワクチンの開発
d 結核菌の発見
e 分離培養法の確立

解答:a、b、c

解説:細菌学の始祖としてのパスツールと
コッホの業績およびその意義を理解し、説明できるようになりましょう!
dおよびeの業績はKochのものです。

<Pasteur(1822~1895)の業績>
1.生物自然発生説の否定:各種の発酵現象を研究し、
それらがそれぞれ独自の微生物の活動によって起こること、
ならびに空気中の細菌が肉汁に入らないようにすれば
培養液に細菌のゾ賞が起きないことを実験的に証明し、
生物自然発生説を否定しました。

2.低温殺菌法の発見:ブドウ糖の酸敗を起こす
原因微生物の汚染防止を計るとともに、ブドウ酒の味、香りを
損なうことなく低温加熱する方法を考案しました。後にこの
方法は牛乳などの乳製品の殺菌法として応用され、
低温殺菌の名で広く用いられるようになりました。

3.生ワクチンの開発:病原細菌を特別な条件で培養し、
本来の宿主以外の動物に継代することにより
宿主動物に対して病原性が低下すること(減毒化)、
しかも免疫原性を保持していることを発見しました。

そして、家禽コレラ、炭疽、狂犬病などの生ワクチン開発に成功し、
これらの疾病の予防に貢献するとともに
弱毒生菌による免疫方法を確立しました。

<Koch(1843~1910)の業績>

1.各種病原体の発見:Pasteurによって示された微生物病因説をさらに厳密に証明し、
今日の病原微生物学の基礎を確立しました。
炭疽菌、結核菌、コレラ菌を発見し、これらがそれらの
疾病の病原体であることを明らかにしました。

2.分離培養法の確立:寒天を使用して培地の固形化に成功し、
今日広く用いられている平板培地を作成し、
細菌の分離培養および純培養の基礎を確立しました。

また、一定の培養条件下では、細菌の集落性状、
生物学的性状が常に一定であることを明らかにし、
細菌における種の概念を確立しました。

3.Kochの条件:病原体を確定するための基本的条件とされています。

(1)ある病気の病変部からいつもその細菌が証明されなければならない。
(2)その細菌はその病気だけに証明されなければならない。
(3)病気から分離され、純培養された継代菌を感受性動物に接種し、実験的に病気を再現しなければならない。
(4)その細菌は実験的に感染させた動物から再分離されなければならない。

3.家畜の胃の形態についての記述で正しいものをすべて選べ。(解剖学)

a 馬の胃の無腺部と腺部との間にはヒダ状縁がみられる。
b 牛の第二胃溝は、食道から直接第三胃に達する通路である。
c 豚の胃の噴門部には胃憩室が突出している。
d 豚の胃は噴門と幽門が接近し、小溝は深く湾入し角切痕をつくる。
e 犬の胃粘膜は、すべて腺部のみで占められている。

解答:a、b、c、e

解説:解剖学は、動物間の差異を説明できるように勉強するのが鉄則です!
dは馬の胃の特徴を述べたものです。

参考:胃拡張と胃捻転(GDV)は、
ジャーマン・シェパードのような大型犬種に多い病気です。

これらの病気はガスや食物の半発酵により胃が膨張したときに生じ、胃が不安定で捻れ、
胃内のガスの逃げ場がなくなり起こります。
犬は極度の苦痛となりショックを生じ、膨張を緩和する処置をしなければ
死に陥ります。そのような場合、胃は堅く太鼓様になり腹部の半分を占めます。

4..骨格筋、平滑筋および心筋を比較する記述として正しいものをすべて選べ。(生理学)

a 電気刺激に対する閾値が最も低いのは平滑筋である。
b 骨格筋には自動性はないが、心筋と平滑筋ではその中に
ある特定の細胞が自動性を有している。
c 単収縮の持続時間が最も長いのは骨格筋である。
d 筋小胞体が最も良く発達しているのは平滑筋である。
e 興奮伝導速度が最も速いのは心筋である。

解答:bのみ

解説:筋肉のそれぞれの特徴を問う問題は頻出ですので、
この機会にぜひ押さえておきましょう!
aの特徴を持っているのは骨格筋。
cの特徴を持っているのは平滑筋。
dの特徴を持っているのは骨格筋。
eの特徴を持っているのは骨格筋。

骨格筋:骨に付着して存在します。随意筋であり、
長く円柱状の形態で横紋を持つ筋線維(細胞)からなります。
どの筋線維も核を複数持っています。

平滑筋:胃腸管や他の内臓に存在します。
不随意筋であり、横紋を欠く小さな紡錘形の筋線維(細胞)からなります
(それゆえ平滑といいます)。どの筋線維も中央に1つの核を持ちます。

心筋:心臓に存在します。不随意筋であり、横紋を持つ円柱状の細胞からなります。
心筋線維(細胞)は介在板によって互いに結ばれています。
コーヒーブレイク1 やはり、最低限の英語力は必要です!

今後、最先端の獣医療を提供するクールな
獣医師を目指すなら、英語は必須アイテムです。

英会話は得意でなくても、最低限読んで理解できる
英語力は必要です。社会人になってからではいろいろ大変なので、
学生の内から英語の文献にチャレンジしてみましょう!

そのための第一歩は、テクニカルタームを常に日本語とセットにして覚えることです。
特に接頭・接尾語を意識して覚えれば、芋づる式に単語数を増やすことが可能です。
千里の道も一歩から(老子)、今からぜひ始めましょう!

獣医国試対策アカデミーでは、大学1年から6年生の
現役生・国浪生の定期検査・CBT・国家試験対策の
マンツーマン個別指導を行っています。


ぜひお気軽にお問合せ・ご相談ください。
獣医師国試対策アカデミー

03-6802-5260

http://animal-school.com


〔ご注意〕
内容に関しては、免責事項となります。各自成書でご確認ください。

執筆
獣医国試対策アカデミー 塾長
高橋 映江

監修
東京メディカルスクール 代表
岡田 優一郎


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