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今回は、第119回歯科医師国家試験B59から、閉鎖式ドレーンの目的について解説します。
問題
119B59
創部に用いる閉鎖式ドレーンの目的はどれか。3つ選べ。
a 血腫の防止
b 死腔の防止
c 抗菌薬の投与
d 滲出液の性状確認
e 創部の無菌的洗浄
正答
a 血腫の防止
b 死腔の防止
d 滲出液の性状確認
正答は a・b・dです。
閉鎖式ドレーンについて細かな器具の知識を問うというより、ドレーンを創部に留置する目的を理解できているかがポイントです。
手術後の創部では、血液や滲出液などの液体が組織内に貯留することがあります。
これらをそのままにすると、
血液・滲出液が貯留する
↓
血腫や死腔が形成される
↓
創傷治癒を妨げる
という流れにつながります。
そこでドレーンを留置して、創部に貯留する液体を体外へ排出します。
さらに、排出されてきた液体を観察することで、量だけでなく性状を確認することもできます。
つまり閉鎖式ドレーンの目的は、
選択肢を確認しましょう
a 血腫の防止
正しいです。術後に創部へ血液が貯留すると血腫を形成します。
ドレーンによって血液を排出することで、血腫形成を防止します。
b 死腔の防止
正しいです。手術によって組織間にスペースが生じると、そこに血液や滲出液が貯留し、死腔となることがあります。
閉鎖式ドレーンによる持続的な排液・陰圧によって組織同士を密着させ、死腔形成を防ぐことができます。
c 抗菌薬の投与
誤りですが、迷ってしまった方も多そうです。ドレーンは基本的に排液のためのものです。
抗菌薬を投与することを目的として創部に留置するものではありません。
「管が入っている=薬剤を入れる」
と考えないことがポイントです。
d 滲出液の性状確認
正しいです。ドレーンから排出される液体は、術後経過を判断する重要な情報になります。
e 創部の無菌的洗浄
誤りです。閉鎖式ドレーンは、創部を無菌洗浄することを目的としたものではありません。むしろ閉鎖式では、外界との交通をできるだけ遮断した状態で排液することに意味があります。
国家試験ポイント
閉鎖式ドレーンは、
「何かを入れるため」ではなく「何かを出すため」
この3点をセットで覚えておきましょう。
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