2016年8月13日土曜日

歯学生の定期試験対策予備校 薬理学、局所麻酔、衛生学(薬局)


東京メディカルスクール 塾長の岡田です。
東京デンタルスクール無料メールマガジンが届きましたので
皆さんにご紹介です!

よろしくお願いします!

こんにちは!東京デンタルスクール 
教務主任の岩脇 清一です。 

定期試験・CBT・歯科医師国家試験対策無料メールマガジン第34回目!
今回は夏休み特別特集 第1弾です。題して「クスリにまつわるエトセトラ」!
さあ、さっそく始めましょう!

1.高齢者において、上昇、増大、延長するのはどれか。すべて選べ。(薬理学)

a 薬物排泄能
b 薬物の薬理効果
c 薬物の体内蓄積量
d 薬物代謝酵素活性
e 薬物生物学的半減期 

解答:b,c,e
解説:薬理学から、高齢者の薬物動態に関する出題です。
日本は今や超高齢社会です。高齢者に関する問題は1回の試験で複数回問われる
こともめずらしくありません。
ぜひ得点につなげられるようにしましょう。

~正しい高齢者のイメージ~
・各種臓器の機能の低下
・細胞成分の減少
・線維成分、脂肪の増大
まずはこのイメージを基本とします。
今回問題となるのは、「各種臓器の機能の低下」、特に「肝機能、腎機能の低下」です。
肝機能の低下:薬物代謝酵素の産生量が減る、代謝酵素の活性も低下する
      →薬物の体内蓄積量の増大(脂溶性の薬物の場合、脂肪の増大も関係する)、
生物学半減期の延長
      アルブミン(薬物と結合するタンパク)が作れなくなるので、遊離型薬物(薬理効果を持つ)の増大
      →薬理効果の増大
腎機能の低下:薬物を排泄できない
      →薬物の体内蓄積量の増大、生物学的半減期の延長

高齢者の問題はいろいろな教科で出題が可能です。
低学年の段階から確実な知識を身につけましょう!

次いきましょう!!

2.妊娠6か月の妊婦に投与できるのはどれか。すべて選べ。(口腔外科)

a アスピリン
b サワシリン
c オフロキサシン
d エリスロマイシン
e アセトアミノフェン


解答:b,d,e

解説:口腔外科から妊婦への投薬についての出題です。
妊婦、小児への投薬の注意点は重要事項です。麻酔学でも出題可能なため、
定期試験、進級・卒業試験、国家試験で頻繁に狙われます。

~正しい妊婦への投薬方法~
・妊娠4か月(15週ころ)まではすべての薬物の投与を控える
特に、妊娠4~7周は器官形成期であるため、薬物の投与を特に控える
・妊娠5か月(16週)以降は比較的安全であるが、必要最小限にとどめる

・比較的安全に投与できる薬物
ペニシリン系、セフェム系抗菌薬(第一選択)
マクロライド系抗菌薬(ペニシリン系・セフェム系にアレルギーがある場合)
アセトアミノフェン
・注意を要する薬物(リスクを有益性が上回る場合のみ)
リドカイン、メピバカイン
・避けるべき薬物
非ステロイド系抗炎症薬(分娩遅延、羊水過少、動脈管収縮のリスク)
アミノグリコシド系、ニューキノロン系、テトラサイクリン系抗菌薬
抗悪性腫瘍薬、フェニトイン、副腎皮質ステロイド(催奇形性あり)

ここは非常に重要です。しっかりと押さえておきましょう!!

次いきましょう!

3.アミド型局所麻酔薬について正しいのはどれか。1つ選べ。(麻酔)



a 血漿で加水分解される。
b 麻薬管理が必要なものが存在する。
c リドカイン単味の最大有効量は200mgである。
d プロピトカインはメトヘモグロビン血症のリスクが低い。
e エステル型と比較してアナフィラキシーショックのリスクが大きい。

解答:c

解説:麻酔より局所麻酔薬についての出題です。
国家試験、各種試験にも頻出であるので、しっかりと理解しましょう。
歯科医師になったら一生関わる薬です。

~局所麻酔薬~
エステル型(コカイン、プロカイン、テトラカイン、ベンゾカイン=安息香酸エチル)

・血漿中の偽コリンエステラーゼにより加水分解される
・プロカイン以外は表面麻酔として用いる
・アレルギー、アナフィラキシーショックのリスクが高い
・コカインは麻薬管理の必要性がある
プロカイン:心房性不整脈の治療薬、浸潤麻酔用

アミド型(リドカイン、メピバカイン、プロピトカイン、ブピバカイン、ジブカイン)
・肝臓で代謝される(ミクロソーム中のシトクロムP-450)
・伝達麻酔、浸潤麻酔として使用されることが多い(リドカイン、
ジブカインは表面麻酔としても使用される)
・局所麻酔中毒になりやすい

リドカイン:単味では最大200mgまで、アドレナリン添加のものは500mgまで使用可能
      心室性不整脈の治療薬
プロピトカイン:メトヘモグロビン血症に注意が必要(治療薬はメチレンブルー)
        胎盤通過性が大きいので、妊婦への投与は控える
メピバカイン:末梢血管収縮作用
ブピバカイン:効果は長時間であるが、心毒性が強い

局所麻酔薬については、薬理学でも出題が考えられます。
一つ一つ丁寧にマスターしていきましょう。

4問目!これがラストです。

4.薬局について正しいのはどれか。1つ選べ。(衛生)


a  開設者は薬剤師に限定される。
b  開設後に都道府県知事に届け出る。
c  開設は医療法により定められている。
d  医師が管理者となることが認められている。
e  調剤した処方箋は3年間の保存が必要である。

解答:e

解説:衛生より、薬局についての出題です。
クスリを扱う場について、ここでしっかりと押さえましょう。
法律との絡みで出題しやすいところでもあります。

薬局について
・開設前に都道府県知事の「許可」が必要(6年ごとに更新が必要)
薬局で扱う薬物の中には危険なものもあります。したがって、事後報告ではダメ、というイメージを持ってください。
・開設者は特に限定なし、管理者は薬剤師限定
・開設については「医薬品医療機器等法」により定められる
医薬品医療機器等法は「クスリと薬局のための法律」、医療法は「医療と病院のための法律」であることは以前に扱いました。
・調剤した処方箋は薬剤師法により3年間の保存が規定されている
病院内の処方箋は医療法により2年間です。

薬局についてもしっかり法律を含めて押さえておきましょう。

いかがでしたでしょうか?
東京デンタルスクールでは、大学1年~国浪生までの
定期試験・CBT・国家試験対策を家庭教師・個別指導の両方のかたちで行っています。
ぜひお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。

東京デンタルスクール
03-6802-5260
(メディカルスクール事務局 10:00~23:00・年中無休)


メールマガジンのバックナンバーはこちらから↓
http://www.mag2.com/m/0001494170.html


[ご注意]
内容に関しては、免責事項となります。
各自成書でご確認ください。

執筆
東京デンタルスクール 教務主任
岩脇 清一

◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます
※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです

◎歯科医師国家試験対策 東京デンタルスクール
  のバックナンバーはこちら
http://archives.mag2.com/0001494170/index.html?l=goy106d152