2016年9月23日金曜日

獣医学部 進級、CBT、獣医師国家試験 現役生・国試浪人生の予備校 抱合能、ホルモン、ビタミン



獣医学部1年~6年生の定期試験や、CBT、獣医師国家試験対策
のマンツーマン個別指導スクールの
獣医国試対策アカデミー 東京メディカルスクール代表 岡田です。


今回も無料メールマガジンで進級や、CBT、国家試験に備えていきましょう!
それではよろしくお願いします!


こんにちは! 

獣医師国試対策アカデミー 

塾長の高橋です。



さあ、一緒に頑張りましょう!

1.抱合能について述べた以下の文章で、正しいものをすべて選べ。(薬理学)

a 猫はグルクロン酸抱合能がない。
b イヌはアセチル能がない。
c 豚は硫酸抱合能がない。
d 反芻動物は抱合能が高い。
e 抱合されると脂溶性が高まるので、多くの抱合体は胆汁中に排泄される。



解答: a、b、c、d



解説:代謝は体内から薬が消失するための重要な段階です。
薬物代謝酵素は多くの組織に分布していますが、肝臓には特に
多量に分布しているため、肝臓が多くの薬の主要な代謝部位になっています。

薬はミクロソーム酵素系と非ミクロソーム
酵素系により、酸化、還元、加水分解、抱合などの代謝を受けます。


特にミクロソーム酵素であるチトクローP450(CYP)による代謝は重要です。

薬は代謝酵素に対して酵素誘導や阻害作用を持ちます。
代謝は第I相反応と第II相反応(抱合反応)の2段階で行われることが多いです。

eは、「抱合されると水溶性が高まるので、
多くの抱合体は尿中に排泄される」が正解です。
しかし、一部のグルクロン酸抱合体は胆汁中に能動的に分泌されます。


2.下垂体後葉から分泌されるホルモンをすべて選べ。(解剖学・生理学)

a 抗利尿ホルモン(ADH)
b インスリン
c オキシトシン
d 成長ホルモン(GH)
e 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)



解答:a、c

解説:内分泌腺とそこから分泌されるホルモン、主な作用は頻出ですので、
しっかり理解して覚えましょう!
下垂体後葉から分泌されるホルモンは、以下の2つです。

a 抗利尿ホルモン(ADH):バソプレシンとも呼ばれ、
腎臓集合管における水の透過性を変化させます。抗利尿ホルモンは
細胞外液量の変化に反応して分泌され、恒常性の維持を担っています。

c オキシトシン:2つの作用があります。
妊娠期間後期に乳腺に作用し、新生子による授乳刺激に反応して、
乳汁の放出あるいは放出抑制を引き起こします。また、
妊娠終了時において、オキシトシンは子宮の平滑筋の
収縮を引き起こし、結果的に胎子の分娩を促進します。
その他の選択肢の解説を以下に示します。

b インスリン:血糖値を唯一下げる働きをするインスリンは
高血糖値に反応して膵臓のランゲルハンス島β細胞から分泌
されます。以下の2つの機構で血糖値を減少させます。
細胞内へのグルコースの取り込みを増加させ、細胞内で
グルコースは代謝されエネルギーを供給します。
過剰のグルコースをグリコーゲンとして肝臓に貯蔵します。
グルコースからグリコーゲンへの変換は糖新生によって行われます。

d 成長ホルモン(GH):下垂体前葉から分泌され、ソマトトロピンとも呼ばれます。
骨の骨端部の成長速度を調整し、
アミノ酸からの蛋白質合成に関与しており、食物摂取が低下している期間において、
エネルギー消費を制御しています。
グルコースは優先的に神経系で使用されるように節約され、脂肪は分解されて
生体の他の部分で使用するためのエネルギー源となります。

e  副腎皮質刺激ホルモン(ACTH):文字通り、副腎皮質を刺激します。
分泌過剰によって、クッシング症候群
(副腎皮質機能亢進症)の徴候が現れます。
○○刺激ホルモンとつけば下垂体前葉から分泌されるホルモンです!


3.水溶性ビタミンをすべて選べ。(生化学・栄養学)


a ビタミンA
b ビタミンB
c ビタミンC
d ビタミンD
e ビタミンE


解答:b、c



解説:ビタミンは、動物の代謝に必要な微量栄養素で、
体内では必ずしも十分な量を合成できず、食物より摂取する必要の
ある有機化合物です。ビタミンの多くは生体内において
酵素の活性を発揮するための補酵素として、あるいは特別な栄養上
の必須機能をもち、欠乏するとそれぞれ特有の欠乏症が出ます。


ビタミン類が他の栄養素と異なるのは、動物の種類によっ
てその必要量が著しく異なる点です。
例えば、犬や猫のビタミンB1欠乏症は重大ですが、牛や羊、山羊のような反芻動物は
腸内細菌がB1をつくり出すため必要かどうかはっきりしません。
ビタミンA同様の効力を有するものとしてカロテンなどが
あります。代表的なカロテンはβ‐カロテンですが、
普通の動物ではβ‐カロテンはビタミンAの2倍の働きをします。しか
し、猫ではカロテンをビタミンAに変換できないため、カロテン自体を利用できません。
ビタミン類は脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの2種類に大別されます。


脂溶性ビタミンは、ビタミンA・D・E・K
水溶性ビタミンは、ビタミンB・C、葉酸、パントテン酸、ニコチン酸、コリン、ビオチン


それぞれのビタミンの生物学的性質、
欠乏症、過剰症、どのような食べ物に多いかを覚えましょう。

コーヒーブレイク4 丸暗記よりメカニズムを理解しましょう!


覚えなければならないことが多すぎて、あれこれ考えず、
とりあえず丸暗記しようと思ったことは誰しもあると思いますが、
それは本当に効率が良い勉強法と言えるでしょうか。
答えはおそらくNoです。おそらくとつけたのは、

超絶記憶力の優れた人が世の中にいるためですが、
ごく一部の方でしょう。一般人は、泥臭く努力するものですが、
獣医師という科学者を目指す読者の皆さんは、物事を科学的に見る習慣を身に
つける必要があります。


とあるドラマの主人公が言う「現象には必ず理由がある」は、
実におもしろいセリフで、メカニズムを理解することによっ
て、有機的な学習ができ、ゆるぎない自信をもって
正解にたどり着けるでしょう。


一度理解してしまえば、簡単には忘れないものです。


急がば回れ!(宗長(室町時代の連歌師)の歌
「もののふの矢橋の船は速けれど急がば回れ瀬田の長橋」より)

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執筆
獣医国試対策アカデミー 塾長
高橋 映江

監修
東京メディカルスクール 代表
岡田 優一郎

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