2016年11月3日木曜日

歯学部の進級・CBT・国家試験 薬物の投与、CR積層充填、GTR法、法医学(自己融解)


歯学部1年生~6年生、留年生、国試浪人生の
進級、CBT、歯科医師国家試験対策の
マンツーマン個別指導 東京デンタルスクール 塾長の岡田です。

今回も無料メールマガジンの内容
より最新号をお届けです。

岩脇先生よろしくお願いいたします!


こんにちは!東京デンタルスクール 
教務主任の岩脇 清一です。 

またまた私事で大変すみませんが… 
祝!北海道日本ハムファイターズ日本一!


皆さんは、祝!の後ろを「進級」
「卒業・歯科医師国家試験合格」に変えられるよう、頑張りましょう。
あきらめなければ、道は開けます。



1.静脈内注射と比較した経口投与の特徴について正しいのはどれか。

すべて選べ。(薬理学)

a 安全性が高い。
b 初回通過効果を受ける。
c バイオアベイラビリティが大きい。
d 緊急時の投与には不向きである。
e 水溶性の低い薬物を投与できる。 

解答:a,b,d,e
解説:薬理学から、薬物の投与方法に関する出題です。
試験では相変わらず問われる分野です。
ぜひ得点につなげられるようにしましょう。

~経口投与の特徴~
・初回通過効果(一部が肝で代謝される)を受けるため、
静脈内投与と比較して薬効は低下する
=バイオアベイラビリティ(投与量に対する血中濃度の割合)は低下する
・効果の発現が遅いため、緊急時の投与に向かない
・薬物濃度の上昇が緩徐であるため、安全性が高い
・水溶性の低い薬物を投与できる(静脈内投与の場合、
原則として水溶性のものが用いられる)
経口投与に適さない薬物が存在する
(インスリン、リドカイン、メチシリン、アドレナリン、アミノグリコシド系、
ニトログリセリンなど)

経口投与と静脈内投与が特に頻出ですが、
余裕のある方は他の投与法にも軽く目を向けてみてください。

次いきましょう。




2.コンポジットレジンの積層充填について正しいのはどれか。
すべて選べ。(修復)


a 深い窩洞の重合度が上昇する。
b 異なるシェードのレジンを積層できる。
c 光照射後未重合層の除去が必要である。
d 光照射後表面にボンディング材を応用する。
e 接着界面への重合収縮による影響を防止できる。 


解答:a,b,e

解説:保存修復学から積層充填についての出題です。
定期試験、進級・卒業試験を中心に狙われる事項です。的確に理解しておきましょう。

~コンポジットレジンの積層充填~

・数回に分けて充填、光照射を行うため、各層の厚みが薄くなる
→十分に光が到達するため、深い窩洞であっても重合度が上昇する
・接着界面への重合収縮による影響を防止できる
・積層充填では未重合層を介して接着が起こる
→未重合層を除去しない、積層部どうしではボンディングなどの前処理不要
(本来であれば、表面の未重合層は研磨で除去)
・異なるシェードのレジンを積層できる(レイヤリングテクニックという)

コンポジットレジン充填については、
細かい部分もふくめて押さえておきましょう。


次いきましょう。
3.GTR法について正しいのはどれか。1つ選べ。(歯周)


a 1壁性の骨欠損に用いる。
b 無細胞性セメント質が再生される。
c 吸収性のGTR膜にePTFE膜がある。
d 保護膜(GTR膜)は水平マットレス縫合で固定する。
e 根分岐部の水平的アタッチメントロスが歯の幅径の1/2のものに用いる。


解答:e


解説:歯周からGTR法についての問題です。
歯周組織再生療法の一つとして、卒業試験や進級試験、歯科医師国家試験で頻出です。
特に、「どのようなときに適応となるのか?」
「どのような手順で行うのか?」といったことはもちろん、
進級試験では細かいところまで問われるので、しっかりと押さえましょう。


~GTR法~
・保護膜を用いて、上皮性組織の侵入を阻止し、
歯根膜由来の細胞を歯根に誘導して結合組織性の付着を得る
・保護膜(懸垂縫合で固定)
吸収性:アテロコラーゲン(天然膜)、ポリ乳酸-グリコール共重合体膜(合成膜)
非吸収性:ePTFE膜
・有細胞性セメント質が再生される
(エナメルマトリックスタンパクでは無細胞性セメント質が再生される)
・適応症:垂直性(2・3壁性)骨欠損、根分岐病変Lindhe1,2度
(骨欠損部に付着歯肉が十分存在することが前提となる)


ちなみに、eの選択肢はLindhe2度の言い方を変えただけのものです。
聞き方を変えられても対応できることが重要です。
一つ一つ丁寧にマスターしていきましょう。

4問目!これがラストです。


4.死後に自家融解を起こしやすいのはどれか。1つ選べ。(衛生)
a 肺
b 膵 臓
c 心 臓
d 腎 臓
e 大 脳

解答:b


解説:衛生より、法医学についての出題です。
若干難易度も高く、とっつきにくいであろう分野ですが、
法医学、法歯学に関してはすでに国家試験に出題されており、無視できるものではありません。
実際に、臨床検査技師国家試験でも出題実績があります。
自己融解とは、
「個体の死後にその組織や細胞が自身の酵素に
よりタンパク質、脂質、糖質などが分解され軟らかくなる現象」です。
これが起こりやすいのは消化管、膵臓、肝臓など酵素を産生する部分です。
丸暗記でも悪くはありませんが、
「消化酵素などを産生する部分」とイメージするのもよいでしょう。

法歯学、法医学にとっつくよい機会となればと思います。
これを機に覚えておきましょう。

いかがでしたでしょうか?
東京デンタルスクールでは、
大学1年~国浪生までの定期試験・CBT・国家試験対策を家庭教師・個別指導の
両方のかたちで行っています。
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執筆
東京デンタルスクール 教務主任
岩脇 清一

監修
東京デンタルスクール 塾長
岡田 優一郎


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