皆さん、こんにちは東京デンタルスクールの岡田です。
全国の歯科学生の学生さんと話をしていますと解剖組織学、生理学など基礎医学が苦手という学生さんが多くみられます。これは、基礎医学が大学低学年のまだ国家試験の意識が高まっていない時期の教育ということも一部あるかもしれませんが、どうやら単純暗記に苦痛を感じられているということも耳にします。
基礎医学は暗記は重要な要素ですが、歯科医師国家試験はすべて暗記だけで進めるわけではなく、近年では二段階思考や考える問題も増加しています。
今回のブログタイトルにもある「歯肉には粘膜下組織が存在しない」ということもその一つです。もちろん、暗記をしていれば問題ないのですが、正答に近づくことはできないものでしょうか?
98A16 歯科医師国家試験
粘膜下組織が存在しないのはどれか。
a 口唇
b 歯肉
c 硬口蓋
d 軟口蓋
e 頬
正答 b(歯肉には粘膜下組織が存在しない)
このように出題されたときに、もし暗記をしていないと学生さんは「勘」になってしまい正答率は皆20%になってしまうのでしょうか?
基礎医学に苦手意識を持たれている学生さんは「覚えていない→確率論20%」という思考回路に流されてしまうこともあります。
ここで、少し選択肢のグループを考えてみると、
構音機能などにも関与する「口唇、頬、軟口蓋」
咀嚼するときに大きく関与する「歯肉、硬口蓋」があります。
また、唇や頬などはさわってみても柔らかいです。
もし、暗記をしていなくても「歯肉、硬口蓋かな?」と考えられれば正答率は50%まで高まるわけです。
硬口蓋は口蓋腺があり、多形腺腫や粘表皮癌をはじめとする唾液腺腫瘍の好発部位です。すると、やはり、粘膜下組織がないのは「歯肉かな?」と考えてゆくこともできます。
解剖学や組織学はある程度の名称を覚える必要があり、暗記科目であるということは一つ否めません。しかしながら、同時に生物の進化や機能、そして、疾患との関係や、我々自分自身の身体でもあります。特に低学年の学生さんは時間があります。
解剖学、組織学、生理学、生化学など基礎医学や生命科学の神秘に触れながら少しずつ学習を行い、知識と実力をつけていただけたら嬉しいです。
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