2026年7月31日金曜日

歯内―歯周疾患の鑑別診断。ポイントは「歯髄・ポケット・骨吸収 119A52 【歯科医師国家試験】

 皆さんこんにちは、東京デンタルスクール 岡田です。

今回は119回歯科医師国家試験よりミニ講義です。


119A52 歯内―歯周疾患の鑑別診断

119A52 歯内―歯周疾患の鑑別診断に必要な診査項目はどれか。3つ選べ。

a 歯の動揺度
b 瘻孔の有無
c 歯槽骨吸収の程度
d プロービング深さ
e 歯髄生活反応の有無

正答:c、d、e


歯内―歯周疾患の鑑別で大切なのは、病変が歯髄側から始まったのか、歯周組織側から始まったのかを考えることです。そのためには、①歯髄の状態、②歯周ポケットの深さ、③歯槽骨吸収の広がり方、という3方向から診査します。

まず、歯髄生活反応の有無を調べることで、歯髄が生活しているのか、失活しているのかを評価します。歯髄壊死に伴う歯内疾患であれば生活反応はみられないことが多く、歯周疾患が主体であれば、進行例を除いて歯髄生活反応が保たれていることがあります。もちろん、歯髄診断は一つの検査結果だけで決めず、対照歯との比較や画像所見などを組み合わせて判断することが大切です。

次に、プロービング深さから、歯周ポケットが辺縁部から広い範囲に存在するのか、それとも一部だけが根尖方向へ深く伸びているのかを確認します。歯内疾患に由来する病変では、炎症や排膿路が歯根表面に沿って広がり、限局した深いプロービング値を示すことがあります。一方、歯周疾患では、プラークや歯石の存在と対応して複数部位にポケットや付着喪失が認められることが多くなります。

さらに、エックス線画像で歯槽骨吸収の程度と形態を確認します。根尖部を中心とする透過像なのか、歯槽頂側から根尖方向へ続く骨吸収なのか、あるいは根尖病変と歯周病変が連続しているのかを観察します。

歯の動揺や瘻孔も臨床上は確認すべき所見ですが、どちらも歯内疾患と歯周疾患の両方で認められる可能性があり、鑑別疾患としては通常用いられません。


国試のポイントは、

歯内歯周病変の問題が出題されたら、

「歯髄・ポケット・骨吸収」の3点セットをしっかり覚えておきましょう!


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