2018年7月23日月曜日

唾液の生化学


<唾液の生化学>
唾液の有機成分で多いのはタンパクである

高プロリンタンパク:ペリクルの主成分であり、ペリクル形成作用がある
          カルシウム結合能が高いので歯石の形成を阻害する
          滑作用、細菌凝集作用がある
ムチン:ネバネバ、血液型活性が高い(血液型の発現活性は赤血球より高い)
    シアル酸を持つ糖タンパク、インフルエンザの感染防御性がある
    食塊形成を円滑にする
αアミラーゼ:デンプンをグルコースに分解
スタテリン:高チロシンペプチド唾液のCa濃度を維持して再石灰化を促進
ガスチン:味覚
パロチン:唾液腺ホルモン、血清カルシウム低下
リゾチーム:細胞壁を加水分解、酵素性の抗菌物質
ラクトフェリン:鉄を奪うことで抗菌作用を発揮、非酵素性の抗菌作用がある
ヒスタチン:高ヒスチジンペプチド、細菌・真菌の非酵素性抗菌作用
シスタチン:タンパク分解酵素阻害活性を持つ
ペルオキシダーゼ:チオシアンイオン(SCN-)→ヒポチオシアンイオン(OSCN-)を触媒
sIgA:抗ウイルス作用もある
デフィフェンシン:粘膜上皮細胞、好中球が産生