2016年2月2日火曜日

歯科医師国家試験対策 腫瘍・筋・神経


歯科医師国家試験対策
~腫瘍・筋・神経~

歯学部1年~6年生の定期試験、CBT、歯科医師国家試験対策の
マンツーマン個別指導   東京デンタルスクール 岩脇です。

1.悪性腫瘍はどれか。1つ選べ。(病理学)
a.腺腫
b.線維腫
c.血管腫
d.筋肉腫
e.乳頭腫

解答:d
解説:病理学から、腫瘍に関する出題です。
病理学の内容は口腔外科・放射線科にもつながる重要なポイントです。
ここで腫瘍の分類についておさらいしましょう。
良性腫瘍
上皮性:腺腫・乳頭腫
非上皮性:血管腫、線維腫など

悪性腫瘍
上皮性:癌腫
非上皮性:肉腫

後はそれぞれに混合性のものがあります。
筋組織由来の良性腫瘍は「筋腫」です。
悪性腫瘍となると「筋」の「肉腫」で「筋肉腫」となります。
それぞれの特徴は
癌腫:中高年に多い・遠隔転移は比較的遅い段階、リンパ行性転移が多い
肉腫:若年者に多い・早い段階から遠隔転移する・血行性転移が多い

腫瘍の定義もここでおさらい。
腫瘍:「細胞・組織が何らかの理由により本来の性格を変え、
自律的・非可逆的・無秩序に過剰増殖を示すようになった状態」です。
病理では、組織像ももちろん大事ですが、
このような「コトバの定義」も確実に押さえておきましょう!


2.筋形成の部位と運動との組合せで正しいのはどれか。すべて選べ。(総義歯)
a.ハミュラーノッチ部──-──--------開口
b.上顎臼歯部頬側───----------下顎側方運動
c.下顎小臼歯部頬側────------咬みしめ
d.下顎小臼歯部舌側───--------舌の左右運動
e.下顎臼歯部頬側遠心隅角部───唾液の嚥下

解答:a、b
解説:総義歯学から筋形成についての出題です。ここは未だに進級試験や国家試験で頻出の分野のひとつです。
ここは丸覚えではなく、かかわる筋や構造物の解剖と絡めて覚えましょう。
上顎
前歯部唇側:口輪筋、上唇小体→口唇の突出、術者のマッサージ
臼歯部頬側:筋突起→下顎前方・側方運動、開口
ハミュラーノッチ部・翼突下顎ヒダ:翼突下顎ヒダ→開口

下顎
前歯部唇側:オトガイ筋→口唇突出
前歯部舌側:オトガイ舌筋→舌の突出・左右への運動
臼歯部頬側:頬筋→口唇突出、トレーの柄の吸引
臼歯部頬側遠心隅角部:咬筋切痕(咬筋)→咬みしめ
臼歯部舌側:顎舌骨筋→唾液の嚥下
となります。

なるべく教科どうしのつながりを意識して学習しましょう。


3.もっとも太さの細い有髄神経線維の働きはどれか。1つ選べ。(生理)
a.骨格筋の運動
b.触圧覚の伝導
c.速い痛覚の伝導
d.遅い痛覚の伝導
e.自律神経節前線維

解答:e
解説:生理より神経についての問題です。
ここは進級試験・卒業試験、国家試験などで狙われる部分であり、注意が必要です。

今回の問題である「もっとも細い有髄神経線維」とはどの線維でしょうか?

神経線維は太い順(=伝達速度の速い順)に
Aα:骨格筋の運動神経
Aβ:触圧覚
Aγ:筋紡錘の運動神経
Aδ:速い痛覚・温度感覚
B:自律神経節前線維
C:遅い痛覚・自律神経節後線維 となります。
この中で、C線維以外が有髄神経(=髄鞘をもつ)です。
つまり、「もっとも細い有髄神経線維」とはB線維を指し、eが正解となります。

神経線維についてはよく聞かれますが、速さだけではなく、他の性質も覚えていきましょう。


いかがでしたでしょうか?
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