2016年11月24日木曜日

歯科国試対策 マイクロモーター、染色、下顎孔伝達麻酔、血圧


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さて、そろそろ試験の結果が出ている方もいるのではないでしょうか。
今見せろ、あなたの底力を。突き進め、合格をつかみ取れ。
今日は「基礎教科の知識が必要な臨床の内容」を特集します。


1.マイクロモーターと比較したエアタービンの
特徴はどれか。すべて選べ。(歯科理工学)


a 重量が小さい。
b 振動が小さい。
c 低速時のトルクが小さい。
d 逆回転で使用可能である。
e 歯髄の傷害のリスクが小さい。 


解答:a,b,c,e


解説:歯科理工学から、回転切削器具に関する出題です。
この分野は、理工だけではなく修復の試験問題としても
出題可能です。このように「内容が教科間でかぶる分野」は、
ぜひとも修得しておきたいところです。

~エアタービンvsマイクロモーター~
・回転数:エアタービンは30~50万回転/分、マイクロモーターは4万回転/分
(回転数自体は20万~数百回転/分まで変更可能)
・駆動源:エアタービンは圧搾空気、マイクロモーターは電流→
マイクロモ-ターの方が発熱しやすい
・重量:モーターを使用するので、マイクロモーターの方が重い
・回転方向:エアタービンは一方向、マイクロモ-ターは正回転、逆回転の両方
・振動:マイクロモーターの方が大きい
・トルク:マイクロモーターの方が大きい

ここで、「トルク」とは?(矯正のトルクとは別の意味です。
)ひと言でいえば、「バー・ポイントを回す力」です。
実習の時に、エアータービンを歯に強圧で押し付けて、
かえって削れなくなった人がいると思います。
それが、「トルクが小さい」ということです。

ミニ四駆で遊んだことのある人や、
クルマが好きな人にはなじみがあるかもしれません。(年がばれますね。)
トルクが大きいと、強圧で押し付けても削れてしまうので、
歯髄への傷害のリスクは大きくなります。

この話は、比較的頻繁に試験に出ます。
(109回も出題されています。)しっかり理解しておきましょう。

次いきましょう。



2.以下にある疾患の特徴を示す。
この疾患の同定のために最も効果的であると思われる染色はどれか。
1つ選べ。(口腔外科)



・Mタンパクが出現する。
・エックス線写真で頭蓋骨の打ち抜き像が認められる。
・形質細胞が腫瘍化する。

a  PAS染色
b  SudanIII染色
c  Congo-Red染色
d  May-Giemsa染色
e  Mucicarmin染色


解答:c

解説:口腔外科から疾患と染色法についての出題です。
組織や病理の試験で出題されている分野です。
しっかりと押さえましょう。前にこの分野は出題をしていますが
(第26回問2参照のこと)、もう一度復習の意味も込めて
出題しました。

~染色法とその対象~


hematoxylin eosin染色:いわゆるH-E染色。組織診に用いる。
PAS染色:粘液、グリコーゲン、真菌(赤色)
Gram染色:一般細菌の染色に用いる。
SudanIII染色:脂肪
Grocott染色:主に真菌を染める。
ムチカルミン(Mucicarmin)染色:粘液
Congo-Red染色:アミロイド
May-Giemsa染色:血液塗抹標本
Papanicolaou染色:細胞診

前回の問題は染色法を知っていれば解ける問題でしたが、
今回は疾患もあわせて考えてもらう問題にしました。


今回のキーワード

・Mタンパクが出現する。
・エックス線写真で頭蓋骨の打ち抜き像が認められる。
・形質細胞が腫瘍化する。


これを持つ疾患は…「多発性骨髄腫」でしたね。
多発性骨髄腫で特徴的なのは「アミロイド─シス」でした。


したがって、この問題は言い方を変えると
「アミロイドの染色が可能なもの」を考えればよいことになります。
より突っ込んだ知識が要求されます。その点もしっかりとつかんでおきましょう。

次いきましょう。




3.下顎孔伝達麻酔が奏功する部位はどれか。すべて選べ。(歯科麻酔)


a 下唇
b 口腔底
c 舌前2/3
d オトガイ部
e 下顎臼歯部頬側歯肉



解答:a,b,c,d


解説:歯科麻酔から伝達麻酔についての問題です。
この辺りは試験でよく狙われますが、
丸暗記で乗り切ってきてしまった人も多いのではないでしょうか。
解剖学的構造物を押さえると、伝達麻酔の問題は考えやすくなりますよ。

下顎孔伝達麻酔は、翼突下顎隙に針を刺入します。
さて、翼突下顎隙に存在する構造物は?


「下歯槽神経」「舌神経」です。
したがって、この問題は言い方を変えると
「下歯槽神経・舌神経の支配部位はどこか?」という問題になります。
奏功する部位としては、下顎臼歯部舌側歯肉、
下顎臼歯歯髄、下唇、オトガイ部、口腔底、舌前2/3となります。


下顎臼歯部頬側歯肉は、頬神経の支配部位であるため、
伝達麻酔が奏功しません。


院内実習を今やっている方、また、経験してきた6年生の皆さん、
口腔外科で埋伏智歯抜歯の時に伝麻とは別に先生が
頬側歯肉に浸麻を打っていませんでしたか?ちゃんとした理由があるんですよ。


そのような目で院内実習を行っていくと、みる目も変わってくるのではないでしょうか。


4問目!これがラストです。


4.低下すると血圧が上昇するのはどれか。すべて選べ。(生理学)



a 心拍出量
b 循環体液量
c 血液の粘性
d 末梢血管抵抗
e 動脈壁の弾性

解答:e


解説:生理学より、血圧を規定する因子についての出題です。麻酔学でも頻出の分野です。
血圧の話は確実に理解しましょう。

~血圧を規定する因子~


・心拍出量:低下すると血圧は低下
・循環体液量:低下すると血圧は低下
(なので、アナフィラキシーショックでは輸液によって体液量を増加させます。)
・血液の粘性:低下すると血圧は低下
・末梢血管抵抗:低下すると血圧は低下
・動脈壁の弾性:低下すると血圧は上昇
動脈壁の弾性の低下は、「カチカチのゴムホース」を想像してください。

いかがでしたでしょうか?
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執筆
東京デンタルスクール 教務主任
岩脇 清一

監修
東京デンタルスクール 塾長
岡田 優一郎