皆さんこんにちは、歯学部生の1年生~6年生の定期テストや
CBT、卒業、歯科医師国家試験対策のマンツーマン個別指導(全国対応)
東京デンタルスクールの岡田です。
今回は、歯科医師国家試験対策としての歯科用局所麻酔薬の選択と
特徴についてお話してゆきます。まずは簡単に問題をみていきましょう。
<問題>
①リドカインはエステル型である(〇 OR ×)
②歯科用局所麻酔薬のリドカインには血管収縮薬としてアドレナリンが添加されている(〇 OR ×)
③歯科用局所麻酔薬のプロピトカインにはフェリプレシンが添加されている(〇 OR ×)
④歯科用局所麻酔薬のメピバカインには、血管収縮薬及び添加剤が含まれていない(〇 OR ×)
・・・
歯科用局所麻酔薬に関する問題でした。
全国様々な歯科学生の講義に日常携わり、日々感じることの一つが
難しい問題ばかり注力してしまい、一方で基礎力、必修分野の不足です。
早速答えを見ていきましょう。
①リドカインはエステル型である(×)→リドカインはアミド型で肝代謝
②歯科用局所麻酔薬のリドカインには、血管収縮薬としてアドレナリンが併用されている(〇) 正解
③歯科用局所麻酔薬のプロピトカインにはフェリプレシンが添加されている(〇) 正解
④歯科用局所麻酔薬のメピバカインには、血管収縮薬及び添加剤が含まれていない(〇 ) 正解
いかがだったでしょうか。
局所麻酔薬には肝臓で代謝されるアミド型と、血中の偽エステラーゼによる
代謝のエステル型があり、歯科用の注射による局所麻酔薬ではアミド型が頻用されます。
特に、歯科用リドカイン(アドレナリン添加)は日常診療に頻用され、
開業医の先生の主要な局所麻酔薬のイメージの多くはこちらの局所麻酔です。
また、プロピトカインにはフェリプレシンが添加されています。
このように複数の局所麻酔が存在する臨床的な理由の一つが、
体質やアレルギーなどによる局所麻酔薬の選択の幅などがあります。
特にメピバカインは、局所麻酔薬自体が弱い血管収縮作用があると
考えられており、血管収縮薬が含まれておりません。
また、メピバカインには血管収縮薬だけでなく、添加剤も
含まれていないこともしっかり覚えておきましょう。
そのため、薬物アレルギーの体質に懸念がある場合の選択肢の一つとして
使用できることが多いといわれています。
今回は、歯科用局所麻酔薬についてお話をしてきました。
学生さんは、難しい問題、出題頻度の低い問題の
解説ばかりに時間をかけてしまう傾向があります。
フラットな目線で、基本に忠実に、
歯学1年生から6年生での学びに真摯に取り組み、頑張ってください。
執筆/岡田優一郎 博士(歯学)、歯科医師
マンツーマンの個別指導スクールのパイオニアである、
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