2016年7月6日水曜日

中心静脈栄養法 進級・医師国家試験


東京メディカルスクール代表の岡田です。

今回は医学生の進級、医師国家試験対策を
行うドクター個別指導スクールの講師 松本先生による
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ドクター個別スクール

講師の松本健一(医師)です!!

毎年七夕に皆さんは何かお願いをしていますか?
来年の国試の合格をお願いした方もいらっしゃるのではないでしょうか?
医師国家試験は、正しい学習方法と一定の勉強量
でもって必勝を期すことができる試験です。
このメルマガを読んでいて今から対策を始めている志の高い
皆さんであれば、神様にお願いせずとも
自力で合格を引き寄せられますよ!
暑さも本番ですが、頑張りましょう!!


1. 成人の中心静脈の確保によく使用されるのはどこか。
3つ選びなさい。(医学総論・治療)

a.内頸静脈
b.外頸静脈
c.鎖骨下静脈
d.大腿静脈
e.橈側皮静脈

解答:a、c、d
解説:静脈路の確保の経験がなくても病院実習で
点滴などの現場を見学していれば解答は容易かと思います。
静脈路の確保は初期研修医が必ず習得せねばならない手技でもあります。
では各選択肢を吟味していきましょう。

○a、c、d いずれも中心静脈の確保に用いられます。
×b 小児で四肢での静脈路の確保が難しい場合に
用いられることはありますが、一般的ではありません。
×e 前腕部の表層部を走行する静脈であり、末梢静脈路の確保に頻用されます。
なお、高カロリー輸液を末梢静脈から投与すると、
末梢静脈炎を起こすため絶対にしてはいけない、
ということは覚えておきましょう!

中心静脈路の利点

・脱水やショックなどで末梢血管が虚脱
していても穿刺が可能であるということ、
・カテーテルの径が大きいため急速な輸液が可能であるということ、
・比較的長期間の投与、及び高カロリー輸液の投与が可能であるということ、
などが挙げられます。
逆に中心静脈路の欠点としては、

・手技が末梢静脈路の確保と比べて高度であるということ、
合併症(気胸・出血・血腫・感染など)があるということ、などが挙げられます。

では次の問題に行きましょう。

2. B型肝炎ウィルス感染に関して誤っているものはどれか。(肝胆膵内科)

a.性行為感染症である。
b.血液を介して感染する。
c.成人発症での初感染では持続感染に移行するのは稀である。
d.持続感染者の急性増悪では劇症化し得る。
e.無症候性キャリアでは高頻度に慢性肝炎に移行する。

解答:e
解説:肝臓領域の内科的疾患で最も出題されているのが
ウィルス肝炎であり、肝硬変、アルコール性肝障害、脂肪肝、
薬剤性肝障害などがそれに続きます。なお肝細胞癌に
関する出題は外科領域から出題されます。

肝炎ウィルスの中でもB型とC型は特に良く問われるので
それぞれの特徴や治療を整理しておいてください。
では各選択肢を吟味していきましょう。

○a 記述通りです。近年輸血による感染は激減し、反対に性行為による感染が増えています。
○b 輸血や針刺し事故などを通じて感染します。
○c 持続感染に移行するのは数%で、ほとんどは治癒します。
○d その通りです。劇症肝炎に移行しやすいのはB型、慢性化や癌化しやすいのはC型である、
ということは押さえておきましょう。
×e B型慢性肝炎のほとんどは無症候性キャリアからの移行例であるが、移行する頻度は低い。

では最後の問題に行きます!!

3我が国の新生児マススクリーニングで発見率
が最も高いのはどれか。(公衆衛生学)

a.ガラクトース血症
b.先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)
c.先天性副腎過形成症
d.フェニルケトン尿症
e.ホモシスチン尿症

解答:b
解説: 新生児スクリーニングとは、先天的な病気を早期発見するために、
全ての新生児に対して公費で行なわれる検査で、
通常は生後4~7日に行なわれます(義務ではありませんが、
我が国における受検率は97%以上でほぼ全ての新生児が受けて
います)。そして、新生児マススクリーニングの発見率は
国家試験における頻出事項であり、大まかで良いので知っておく
必要があります。

クレチン症の発見率が最大(約3300人に1人)で他は
数万~数十万に1人という頻度です。

では各設問を吟味していきます。
×a 発見率1/36500。Beutler法、Paigen法で検査。
○b 発見率1/3300。ELISA法でTSHを測定。
×c 発見率1/16700。ELISA法で17-OHプロゲステロン値を測定。
×d 発見率1/74400。Guthrie法でフェニルアラニン値を測定。
×e 発見率1/207500。Guthrie法でメチオニン値を測定。

なお、新生児マススクリーニングの対象となるのは下記の6疾患です。これも良く問われるので必ず覚えてください!
ポイントをまとめておきます。

新生児マススクリーニング対象疾患

・フェニルケトン尿症、ホモシスチン尿症、メープルシロップ尿症…Guthrie法で検査
・ガラクトース血症…Beutler法、Paigen法で検査
・先天性副腎過形成症、クレチン症…ELISA法で検査。クレチン症が発見率最大
・かつては神経芽細胞種も対象疾患でしたが、平成16年に廃止となりました。

いかがでしたでしょうか?
国試だけでなく、CBTや卒業試験でも頻繁に問われる
重要事項を今後も掲載・解説していきます!
早期から対策することで、余裕を持って進級し、そして国試合格を手に入れましょう!!

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執筆 ドクター個別指導スクール 講師 松本 健一(医師)
監修 東京メディカルスクール 代表 岡田 優一郎

*内容に関しては、免責事項となります。各自成書でご確認ください。


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